研修医では、循環器内科、消化器科、放射線科、外科、整形外科で『透視』を行います。
被曝を防ぐために、透視室に入る医療者は鉛のプロテクターを身につけます。そこで、無防備になるのが『目(水晶体)』です。自分が研修医の時も、目が無防備になっている研修医が多くいました。そして上級医でさえも、目を無防備にさせている先生がいました。
透視室に入る時は、絶対にパノラマシールドを装着してください。
鉛のプロテクターがないので、目は確実に被曝します。
特に、目の水晶体は放射線感受性の高い組織です。電離放射線によって、目は水晶体に白内障が生じてしまいます。実際、心臓専門医とカテーテル検査室に勤務するスタッフの調査で、十分に対策がされていない所では、水晶体混濁(白内障)が高い割合で発見されています。
白内障の発生は、確定的影響と言われ、発生する確率が、閾値のない線量の関数とされています。わかりやすく言うと、被曝量に応じて、確実に白内障が進行するということです。
『いやいや、透視下に入らなければ大丈夫でしょ!!』
という意見をよく耳にしますが、結論を言うと、ダメです。
透視下にいなくても、被曝します。
引用:保科製作所 https://www.hoshina.co.jp/xray_protective_option/barriers.html
『いちいちビビってると仕事にならないから、そんなの必要ないっ!!』っていう上級医の先生がいるかもしれませんが、そのような発言は無視して、パノラマシールドはしっかりと装備してください。
自分の身は自分で守らなければいけません。
当時はAmazonで取り扱いがなかったので、病院内の業者からかなり割高の値段で…。今はAmazonで安く購入できるようになったので、研修までには準備しておきましょう。