敗血症・敗血症性ショック

第45回米国集中治療医学会において、敗血症および敗血症性ショックの国際コンセンサス定義第3版(Sepsis-3)が新しく定義されたので、確認しましょう。

Sepsis-3では、臓器障害を伴う病態のみを敗血症とし、臓器障害を伴わない病態は、敗血症の定義から除外されました。つまり、臓器障害がない感染症に対しては敗血症と診断出来ません。

今までは、SIRSを呈する通常のインフルエンザなどでも『敗血症』と診断される可能性がありました。その一方で、臓器障害を伴いながら感染症により発症したSIRSを呈さない重症敗血症を見逃す恐れも存在することが指摘されていました。この度の改訂では、SIRSが必ずしも致死的な反応ではなく、重症化と直結する指標ではないことを示しています。実際、自分が臨床をしている場面でも、SIRSを呈しているのに症状が軽い場合や、SIRSを呈していないのに、重症化する症例が多々ありました。

では、新しい敗血症の定義を確認しておきましょう。

【敗血症の定義】
感染症に対する制御不能な宿主反応に起因する生命を脅かす臓器障害。

臓器障害は、感染後のSequential (Sepsis-related) Organ Failure Assessment(SOFA)スコア2点以上の急激な変化と定義されている。

【SOFAスコア(Sequential Organ Failure Assessment score)】

重要臓器の障害度を数値化した指数。

SOFAスコア
【qSOFA(quick Sequential Organ Failure Assessment)】

Sepsis-3で、集中治療領域に馴染みが薄い領域でも、敗血症を簡便に診断出来るように、qSOFA(quick SOFA)が開発されました。

①精神状態の変化

②収縮期血圧100mmHg未満

③呼吸数22回/分以上

の3項目で、感染症疑いの患者で2項目以上該当すれば敗血症と診断される。
【敗血性ショックの診断基準】
敗血症のサブセットであり、
・循環・細胞・代謝に深刻な異常が認められ、
・死亡リスクの大きな上昇が想定される状態
すなわち、
・敗血症かつ、
・輸液にも関わらず 平均動脈圧≧65 mmHgを維持するために循環作動薬が必要で、
・乳酸値>2 mmol/L (18 mg/dL)の病態。

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